令和の出来事 スタートアップの夢終わる セブン・ドリーマーズ破綻 日本は起業に向かない?

 

調達100億円、夢の終わり セブン・ドリーマーズ破綻

日本経済新聞 電子版

自動で衣類を折り畳む家電を開発していた注目のスタートアップ企業が4月に経営破綻した。斬新なアイデアで総額100億円超の資…

 

日経新聞の記事だ。

自動で衣類を折り畳む家電を開発していた注目のスタートアップ企業が4月に経営破綻した。斬新なアイデアで総額100億円超の資金を集めたが、開発が難航し行き詰まった。今回の破綻には日本のスタートアップに共通の課題もみえる。ここ数年の新興ブームは真価を問われる局面を迎えた。

との内容であった。

 

セブン・ドリーマーズとは?

上の写真にある、衣服を自動で折りたたみできるロボット「ランドロイド」や、ゴルフシャフト、いびきの矯正機「ナステント」の開発を行っていた。2011年に阪根信一代表取締役社長が創業し、2014年に法人化したものだ。創業後、約8年での破産となる。

阪根氏は、日本の大学を卒業後、アメリカ・デラウエア大学の大学院で化学を専攻し、博士号を取得。まだ50前の若さだ。

2005年当時、「洗濯物を畳む機械」に何億円もの投 資をするという発想を持つ企業は、まずありませんでした。だからこそ、私は「世界初」のチャレンジに賭けたのです。この発想のルーツは、大学院での研究生活にあると思っています。

と雑誌のインタビューにお答えになっています。

ランドロイドの開発については、

 きっかけは、10年ほど前の妻のひと言でした。「洗濯物を畳む作業から解放されたい。これを自動化する機械がいま一番ほしい」。そこで、会社のメンバーに相談し、実現に向けて動き出しました。そして、約10年を費やしてついに製品化にこぎ着け、2017年秋の出荷をめざしています。

 

 

このランドロイド開発には、大手企業である、パナソニック、大和ハウス工業が参画しており、3社共同開発になっている。両社で60億円出資された。経産省により「Jスタートアップ」にも認定された。

 

破産の原因はなにか?何に失敗したのか?

2019/4/23に東京地裁に破産手続き開始の申し立てを行った。負債総額は31.8億円だ。

問題の発端は技術的な事で、ユニクロのエアリズムのようなすべすべ素材の衣類を、自動折りたたみ機のアームがうまく掴めないトラブルが発覚したのだ。これにより当初17年度出荷を1年延伸せざるを得なくなった。

2019年春の試作機では、このエアリズム問題は解決されていたと記事にはあるが、ソフトの問題が依然として発生しており、量産可能なまでのレベルに到達できなかったようだ。

最初の価格が200万円との見積もりもあって、投資家たちはこの製品が売れるとは思えなくなり、開発・ビジネスを継続できなくなったようである。

 

単純に言えば、ニーズのあると思われる(洗濯物が自動でたためたら本当に便利だ。誰でも欲しい)製品・技術の開発に挑戦したが、機能や価格的に、商品化のレベルにまで到達できず、諦めざるを得なくなった、ということである。

 

このような新しい技術(それも今後ニーズが高まり、日本の得意分野であるロボット技術)で、スタートアップ、新興企業が成功に至らないというのは、本当に残念である。

一般論として、日本ではなかなかスタートアップが成功できない、という話もよく聞く。いろいろ失敗した要因はあるのだろうが、このランドロイドがなぜうまく製品化まで到達できなかったのか、ちょっと見てみよう。

 

ランドロイドが失敗した理由

開発初期には、専門家が社内に少なかったので、有名家電メーカのOBを次々と高給で採用した。

もう、これだけで、うまく行かなそう・・・という匂いがしてくる。

ランドロイド専業ではなく、他の製品もあったので、米国投資家の支援を得られなかった。

米国では、スタートアップはひとつの事の専業であることが重要なのだそうだ。知らなかった・・

 

最初のポイントであるが、パナソニックなどの超絶大家電メーカー老舗が、強力に支援していたというのが、気になる。記事によれば、パナソニックの内部に、うまく行く行かないの様々な意見があったとある。

RYO-JAPAN自身が大企業出身なだけに、その状況が頭の中にリアルにイメージできる。レガシーな大企業というのは、こう思うやつがいれば、必ずそれに反対する意見が出る。決まらないのだ。そして決定的なリーダーがいないから、色々正反対の意見を口出しだけする厄介者になるのだ。

 

スタートアップの良いところは、全員が同じ目的に向かって、一心不乱に突き進むところだ。要は、レガシー大企業とは対極にいる存在なのである。

金は出しても、口出すな。

そうは行かないのはわかるが、口出ししたら成功しないのも明白ではある。

 

 

このような製品開発系のスタートアップを支援する会社は、同じ領域の巨大先輩企業ではなく、技術系スタートアップが苦手とする、販売チャンネル、マーケティングノウハウ、資金管理などの領域をカバーしてあげる補佐役を担うのが理想であろう。

今回、レガシーな家電メーカーであるパナソニックのOBなどを多く雇ったとしたら、彼らは、パナソニック的な製品開発、商売の経験の中で口出しをしたに違いない。例えば、

 

その機能は完全ではないから、商品として出荷できるレベルにはない・・
決められた検査をパスしないのであれば、ソフトの品質をもっと高めなければだめだ
これらは、筆者の完全な想像である。しかし、自分がその立場だったら、きっと言ったに違いないと思っている。
おそらくは、あまり経験のない、スタートアップの人たちより、一つ上からの目線で、傲慢に言い放ったかもしれない。
そう、このような新しい技術を使った製品は、完全な品質保証や機能保証がされて出荷されるのを待っていたら、いつまでも製品化・量産かなどできやしない。多少の問題や課題があっても、それは販売しながら機能追加していくものなのだ。世界の製品はそうしている。
日本のレガシーメーカーでは、それは許されない。日本のお客さんのニーズは、高品質で完成された製品であることを不動の真理としてきたからだ。それはもはや、新しい製品・サービスの世界では、決してグローバルスタンダードなニーズではないし、それに固執していたら、レガシーな日本企業、日本のメーカーが再浮上することはないであろう。スピードで勝てないからだ。
令和の時代には、これまでの大企業ではない、新しい夢、目標を持った、スピードの速い、若く優秀な人材の集団が、新たな令和を支える企業として生まれることを望んでやまないが、それには、既存起業との協業、支援ではなく、専門のベンチャーキャピタルなどの支援の仕組みが必要になるのではないだろうか。それなくして、日本という既得権ハードルが異様に高い社会の中で、本当のスタートアップが短期間で成功する・成長するというのは、なかなか期待できそうのもないのである。
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