国民年金 第3号被保険者の議論 「無職の専業主婦」の年金半額案も検討される

 

働く女性の声を受け「無職の専業主婦」の年金半額案も検討される

令和を迎え年金改悪の議論が始まっている。現在、夫の厚生年金に加入し、年金保険料を支払わずに基礎年金をもらうことができる「第3号被保険者」の妻は約870万人いる。

そうして篩(ふるい)に掛けていけば、最後は純粋に無職の専業主婦が残る。厚労省や社会保険審議会では、無職の主婦から保険料を取る方法も検討してきた。

「第3号を廃止して妻に国民年金保険料を払ってもらう案、妻には基礎年金を半額だけ支給する案、夫の厚生年金保険料に妻の保険料を加算して徴収する案などがあがっている」(厚労省関係者)

これはマネーポストWEBの記事からの引用である。

せっかく大事な議論なのに、第3号被保険者の事を「妻」、第2号被保険者の事を「夫」、専業主婦の事を「無職の」と記述するなど、本質と全く別の次元で、腹立たしく、無神経な報道としか思えない

大事な議論の本質を見逃さないように、本テーマを自分なりに整理したい。

 

国民年金とは(基本確認)

こちらの記事に整理されているので、必要な方は参照頂きたい。

ポイントを書きだすと、

日本に定住する20~60歳の人全員は国民年金に加入(保険料を払う必要がある)
年金保険料は、16340円/月
満額払うと、65歳から約78万円/年が老齢基礎年金として支給される

基本的には、学生だろうが、無職であろうが、外国人であろうが、億万長者だろうが、このルールに従って毎月保険料を払うのが義務なのだ。そうやって国の年金制度を成立させようと決めたのである。

 

第3号被保険者とは何か

国民年金に加入する人は、3種類の分類されている。第1から第3号被保険者だ。

まず、第2号被保険者は、

いわゆる会社勤めをしているサラリーマンが「厚生年金」に加入し、その中で国民年金も払っている人だ。ほとんどの会社勤めの方、最近ではパートやバイトの方も厚生年金に入っていれば、第2号被保険者ということだ。正確には公務員もそうなのだが、この記事の本筋ではないので、省略する。

第3号被保険者は、

その第2号被保険者に扶養されている「配偶者」である。

扶養されている、という表現は制度上、税制上、扶養の申請をしているかどうかの話であり、夫に扶養してもらっている主婦的な意味合いは一切含まないので、ご了承願いたい。

最後に第1被保険者は、上記以外の人全部だ。無職の人も含まれる。無職だとか、学生だとか、関係ない制度なのだ。

 

最初に引用した記事では、この配偶者の事を指して専業主婦だと決めつけている。無職かどうかは関係ない。税制上、扶養に入っているかどうかが問題なのに、わざわざ無職の専業主婦という不正確な言い方をして、働く女性(第1/2号被保険者)との対立を煽っている。

その方が雑誌なり記事が売れるからだろう。

例えば、最近ではめずらしくない、専業主夫は、第三号被保険者である。妻が働いて厚生年金に加入していおり、夫が扶養されているケースだ。

自分のような早期退職者も多い。退職した際に、妻が働いていれば、妻の扶養に入り、第三号被保険者になるのは、極めて一般的である。(保険料の支払いが少ないという、本件の本質的課題に通ずる)

 

なぜ第3号被保険者が議論になるのか

第3号被保険者の保険料は、第2号被保険者の支払いによる厚生年金全体の中で、まとめて支払われている(全体で負担されている)のである。

なので、65歳から老齢基礎年金をもらえる資格も、第3号被保険者でいる期間は満額支払ったものとして、算定される。1号被保険者のように、月16340円の保険料を直接払っていないのに、なぜ満額払ったことになって年金を同じだけ貰えるのか?それは公平なのか?

そういう議論がひとつ。

1号 vs 3号というこの論点について言えば、厚生年金経由だとしても、16340円の保険料を各人が結果として負担しているのであれば、文句を言われる筋合いはない。

当然の年金を受け取る権利がある。

しかしながら、実際には、第3号被保険者の一人一人が厚生年金を通して、同じ保険料を国民年金保険料として納めているわけではないのだ。(自分の配偶者が給料の中から、第3号被保険者分の国民年金保険料を払っているわけではない

実際には、第2号被保険者(厚生年金)加入者全体で、第3号被保険者分の国民年金保険料を拠出しているのだ。

要は、扶養者のいない第2号被保険者の保険料からも、とにかくみんなで第3号被保険者分の国民年金保険料を拠出(負担)する制度になっているのである。

したがって、2つめの議論の観点は、

厚生年金加入者の中で、見ず知らずの人の被扶養配偶者の国見年金保険料まで、いくらか負担しているのは、かなわないなぁぁというのはあるだろう。しかし、これは働く女性だけではない。独身のサラリーマンもそうだ。性別は関係ない。厚生年金加入者の中で、関わりのない第三号被保険者の国見年金保険料まで負担するのは納得できない・・・ということだ。

なぜ第3号被保険者制度ができたのか?

国民年金制度が最初にできた際に、サラリーマンの配偶者、いわゆる第3号被保険者の立場の人は、国民年金への加入を義務にしなかったのです。そもそもここから間違いなのです。

国民年金に加入していないと、様々な不利な面も発生するので(障害年金が受給できないなど)、それは不都合も多いのです。

1985年に、それは困るだろうというので、サラリーマンの扶養配偶者(今の第三号被保険者)も国民年金加入に必須としたのですが、すでに厚生年金に加入している人からすると、さらに追加で配偶者の分の国民年金保険料を払わなければいけないのか、負担が増えると・・・当然反対されたわけです。

厚生年金は、そもそも世帯単位で保険料を払う制度なので、個人単位の制度である第1号被保険者の国民年金とは整合性なく、だから議論がすれ違ってしまいます。

結局は、厚生年金全体で、第3号被保険者の分の国民年金保険料を拠出することになり、個別に、第3号被保険者から16340円の保険料を追加で徴収することを避けたのが経緯です。結果、国民全員が国民年金に加入するという大原則を成立させたのです。

それが今まで継続されています。

 

第3号被保険者問題のポイント

第3号被保険者になる条件を詳細に書くと、

第2号被保険者に扶養されている配偶者であること以外に、以下の条件があります。

配偶者(第3号)の年収が130万円未満かつ、第2号被保険者の年収の半分未満

いずれにしても、一定の収入以下であれば、ゼロでなくても、第3号被保険者になれます。

130万円という数字がどうかは別にして

収入があるのに、なぜ第1号被保険者と同じ保険料を払わないのかという論点です。

国民年金は国民全員が平等に同じ負担をする制度ではないのか?と。

 

さらには、前述した、厚生年金加入者の中での負担不公平感です。

なぜ独身の自分が払った厚生年金保険料の一部が、見ず知らずの被扶養配偶者(第三号被保険者)の国民年金保険料の拠出に使われるのかだ。

 

みなさんはどうお考えでしょうか?

 

RYO-JAPANの考え

歴史的経緯から、現在の第3号被保険者制度が存在することは理解できた。最初から全員が等しく払うという制度にしておけばよかったのだろうが、時代的にはやはり家庭内の扶養家族という概念の古さが存在していた時代なのではないかと思う。

令和の時代では、もっと自由に家の中でも様々なビジネスや仕事ができるようになる。会社勤めをして厚生年金に加入するという事だけが働くということではない。

先ほどの記事で無職の専業主婦と言ったのは、古い概念に基づくものなので腹が立つのだ。

第1号被保険者と第3号被保険者の不公平感については、個人的にはまだ完全に理解できていない。第3号被保険者も、結果的には厚生年金という仕組みの中で、国民年金分の保険料は負担しているわけで、まったく負担していないわけではない。世帯単位という厚生年金の概念の中では、誰が払おうと、その概念の中で結果的に負担されていれば、外から不公平だとクレームされるいわれはないとも感じる。

厚生年金の中での不公平感については、確かに存在すると言わざるを得ないと思う。ただし、これは、専業主婦 vs 働く女性の構図では決してない。これは正確さをあまりに欠く。どんな形にしろ、国民年金にちゃんと保険料を拠出している以上、現在の第3号被保険者が満額の老齢基礎年金を貰えることに文句を言われる筋合いはない。保険料を払っていないのに、年金を満額貰えるという批判は正確ではない。

これからは、様々なビジネスで、それこそ外で働く労働者よりも、家庭内でスマートなビジネスでより大きな収益を得る人が増えていくだろう。

そういう令和時代への展望の中では、サラリーマンありきの、厚生年金とか、扶養者かどうかなどの、枠をはずして、シンプルな制度(国民全員、平等に国民年金は納める)に変えていくべきではないかと考えるのである。

まったく収入のない今の第3号被保険者はどうしたらよいのか。それは、もちろん世帯として配偶者と一緒に払うという考え方をするか、免除や減額するような制度を考えればよい。それは現在の第1号保険者の無職な人(自分)と同じ条件だ。

みなさんは、この問題、どうお考えでしょうか。

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元記事はこちらです。 ニュース記事の不正確な対立を煽るような表現の問題、 そもそもの第3号被保険者の制度の問題 皆さまのご感想、ご意見をお聞かせください![…]

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